最近における胚の性判別および精子分別の研究開発の動向：PCF法による胚の性判別とその実用化

摘要

家畜において性を人為的に支配することができれば、容易に希望する雌雄の子音を生産管理できるため、繁殖の効率が向上し、繁殖コストを低減できる。 哺乳動物における性の決定の型は、性染色体のヘテロ（XY）がオス、ホモ（XX）がメスであることから、オスの配偶子である精子にⅩあるいはY染色体が含まれている。 したがって、精子で嘩雄判別ができれば、それら精子により生産された子音はすべて希望する性を有する個体となる。 精子の性判別は、JohnsonらがXおよびY精子のDNA含量の差異を利用したフローサイトメーターによる分離を報告している。近年、米国のXY Inc．（http：／／www．xyinc．com／index．html）は、この方法を用いてヒト以外の動物精子の性分別に関する研究開発や商業化を鋸旨しているが、技術面から現時点では広く実用化できるまでには至っていない。 一方、受精後の着床前初期胚においては、すでに性が決定されている。