畑作農家と酪農家が連携してTMRセンター新設、地域ぐるみで生産力増強へ 一〈稱開陽(北海道中標津町）の取り組み一

摘要

北海道東部の根室管内中部に位置する中標 津（なかしべつ）町はわが国有数の酪農地域。同町の市街地から約ほkmの標高270mの高 台'開陽台（かいようだい）は、眼下に広が る草地の地平線が丸いことを実感できる絶好 のビューボイントである。そこからほど近い地点にある眯開陽D.A.I (齋藤一美社長）は、畑作農家と酪農家との 連携により設立された全国でも珍しいTMR (Total Mixed Ration;完全混合飼料）セン ターだ。同社はTMRの原料となる粗飼料を100% 自前で生産する、いわゆる自給飼料活用型の TMRセンターだが、センターを構成する農 家の圃場を一元的に管理することによって地 域ぐるみで草地更新と輪作の体系を構築し、「酪農家の飼料」と「畑作農家の農産物」の 両方の生産力増強に取り組んでいる点が大き な特徴といえる。