日本一の食用甘ショ産地を支える畜産の里 －－串間市大束農業協同組合－－

摘要

宮崎県串間市大束農業協同組合（以下、JA大束）は、地域の主力作物である食用甘ショ栽培に不可欠な、土作りに大きく貢献している堆肥センター事業と、肉用牛部会の活動が推奨に倍するものとして、平成一〇年度の中央畜産会「ゆたかな畜産の里づくり推進事業」で、農水省畜産局長賞を受賞した。 以下、その取組みを紹介する。 串間市は宮崎県の長束南端、日向灘と鹿児島県志布志町に接した位置にあり、JA大束の管内である同市大束地区は、野生馬の生息で知られる都井岬とは、反対の山側に位置する純農村地帯である（図一）。地域農業の特徴は、従来から畑作中心の農業で、かつては澱粉原料甘ショ、繁殖牛 B蚕等の複合形態の農業が営まれてきたが、今日では、食用甘ショと黒毛和種繁殖牛の複合形態が主力で、さらに、茶、柑橘類　 （キンカン）の栽培等もみられる。