ひび割れによる建物劣化を防止する外壁防水

摘要

コンクリートのひび割れは，現有技術では避けられない状況であると認識されてきている。すべての劣化は，水とひび割れに絡んでいる。今回，日本建築学会のひび割れ指針（案）の制定に際し，アクリルゴム系外壁防水材のひび割れ部での劣化防止を述べた。防水材のひび割れ追従性（耐疲労性）が最も重要な要求性能であることを示した。外壁にひび割れが生じても，ひび割れ部からの雨水の浸入を防げば，建物の長寿化が可能であることを中性化防止から実証した。今後も，外壁防水材が建物の長寿命化を満たす材料・工法であることを，より一層認識していただけることを願う。