AXIM-TOF~2™-新規MALDI TOF/RTOF質量分析計の開発とその応用

摘要

最近のプロテオミクス分野の発展に伴って，研究分野はより実際の生体試料をrn扱う領域に広がってきている。そのためにさまざまな生体試料を簡便な前処理でrn迅速に処理できる分析装置の開発が求められている。著者らはMI-TOF型質量分析計に高エネルギ―CIDを行えるCIDセルと高性能イオンゲ―トrnmonoPUSE™を導入したAXIMA-TOF~2™-を開発した。タンパク質のトリプシrnン消化溶液を用いた実験結果から以下の（1）～（4）の特徴を示すことができ，rn本装置のプロテオミクス分野での有用性を実証した。rn（1）アミノ酸配列に依存せず，有用な構造情報を含んだフラグメントイオンをrn多く検出できるため，高いタンパク質同定能力を有している。rn（2）PSDに較べて良好なMS／MSスペクトルを測定できるプレカ―サイオンのrn質量範囲が広い。rn（3）さまざまな化合物に対応可能であり，翻訳後修飾タンパク質の分析に応用rnが期待できる。rn（4）混合物のような複雑な系でも目的の分子を正確に区別して選択し，MS／MSrnスペクトルが測定できる。