都築弥厚茶室について (南吉ゆかりの建築物 6)

摘要

本報告は、童話作家として知られる新美南吉とゆかり がある建築物のうち、都築弥厚(つづき•やこう）と南吉の 関わりや都築弥厚茶室について述べるものである。現在 の都築弥厚茶室は、愛知県安城巿東端町の西蓮寺内に建rnち、昭和40年(1965)10月1日に安城巿指定文化財となつ ている。安城市に建つ文化財建造物の中で、数寄屋の建 物としては他に、石川丈山（1583〜1672)に関わりのある学 甫堂が現存する。同市には一連の当報告である「南吉ゆ かりの建築物3」の「安城高女教員時代の新美南吉居 室」があり、出生地の半田巿とともに新美南吉に縁のあ る土地である。南吉は晚年に相当する安城の地に約5年 間過ごし「花のき村と盗人たち」「百姓の足、坊さんの 足」などの代表作品を書き上げている。