世界における海水淡水化事業と日本企業の展開

摘要

これまでに開発された主な淡水化方式を図1に示す。このうち実用プラントに採用されている淡水化方式は、多段フラッシュ（MSF）法、多重効用（MED）法、逆浸透（RO）法が主なものとなっている。これらの方式のうち多投フラッシュ法及び多重効用法は蒸発法に分類される。その原理は海水を加熱して蒸気を発生させ、その蒸気を凝縮して淡水を得る方法である。一方、逆浸透法は膜法の1つとして分類され、その原理は海水に圧力をかけて、その圧力のある海水を、特殊な膜（水は通すが水の溶解している塩類は通しにくい性質を有する半透膜）を用いて真水のみを透過させて淡水を得る方法である。