変数の適切な時間区間を決定するソフトセンサーモデル 構築手法の開発

摘要

化学プラントにおいては測定容易なプロセス変数を 用いて測定困難な変数を推定するために、ソフトセンサ ーが広く用いられている。プラントにおいて観測可能な プロセス変数は、時間遅れを伴って目的変数に影響を与 えることがあるため、その時間遅れ（動特性）を考慮し たモデル構築が行われている。 プロセスの動特性を連続した時間区間の変数として モデルに導入し、区間を最適化する手法としてGenetic Algorithm-based Process Variables and Dynamics Selection （GAVDS）法が開発された1)。しかし、GAVDS 法では一 貫してプロセスの正しい時間遅れを選択することが困 難であり、モデルの解釈が難しいという問題点がある。 本研究では、GAVDS 法をモデル構築用データのサブセ ットに繰り返し適用することで、適切と考えられる時間 遅れ区間を同定する手法を開発した。