コールドスプレー法により形成されたAl皮膜上のSiコーティングによる防錆効果

摘要

金属の溶解や腐食は，図1に示すような部分的なアノードとカソードの反応により進行する。金属の溶解や腐食を抑制する方法として，より卑な金属を先に溶解させる方法（犠牲防食）が用いられる，このような犠牲防食に多く用いられる材料に亜鉛めっきがある．亜鉛めっきの耐熱性は200°C以下と低く，合金化したとしても表1に示すように高くても350°C以下となる．高い耐熱性と犠牲防食効果を必要とする場合には，溶融Alめっきや，アルミフレークをクロム酸などで安定化させたコーティング剤が用いられる．溶融Alめっきでは，材料に対する入熱が課題となり，アルミフレーク系のコーティングでも焼成時の入熱が課題となるケースがある．