ソフトシステムズ方法論に基づいた市民参加の為の場の構築－自転車都市·京都への対話空間の取り組み

摘要

これをこれまで起こりがちであった地域の問題に関わるコミュニケーションの枠組みについて描くとFig.1のまうになる．従来，地域の問題は市民が議論や意見は出せど，行動するのは行政であるという集中型システムの認識枠組みが中心的であった．これに対し，都市を自律分散型システムととらえ，行政を中心に据えずに市民を主体としてとらえ，まちの問題解決を図るコミュニケーション枠組みを開発することが必要となる．筆者らは都市というシステムを多様なステークホルダーの生態系として捉え，その分かち難いシステムにおける問題解決を促す手段としてのコミュニケーション施策の方法論として「対話空間」による手法を提案し，本稿はその試論を展開する．