配管分岐合流部の内面減肉管理手法の開発に関する研究（T 継手の板厚管理基準の考え方）

摘要

設計·建設時，JIS 規格のT 継手は，接続する配管と同等以上の厚さのものが選定されている．一方，T継手の必要最小厚さ（t_(sr)）は，最高使用圧力および温度に基づいて直管に対して計算される必要最小厚さとしている．しかしながら，供用期間中の減肉に伴うT継手の穴部周辺の強度については，適切な評価手法がないため明確に確認されていない．そのため，T 継手の減肉管理を行う上では，減肉状態での強度を適切に評価できる手法が必要であり，その評価手法を適用した管理方法を確立する必要がある．そこで，JIS 規格のT継手を均一板厚に加工した破壊試験を実施し，破壊強度を確認するとともに，その検証解析より破壊を判定するクライテリアを定めた．本稿では，この破壊判定クライテリアを元に均一板厚のT 継手に対して，外径（D），外径と板厚（T）の比T/D，同径/異径，材料をパラメータとした解析を実施し，破壊圧力と板厚の関係を導いた．この関係より，T 継手が減肉した場合の板厚管理の方法を検討した．