爆発圧接したW/Cu接合体の曲げ特性と爆発圧接時の衝突速度との関係

摘要

従来の溶融溶接を用いて、融点などの材料特性が大きく異なる異材を接合する事は難しい。例えば、WとCuの板材の接合である。W板は耐中性子照射損傷が高く、Cu板は高い熱伝導性を有するため、これら2つの板を接合すると中性子照射損傷下でかつ板材の温度が上昇するときに素早く冷却できる複合材が作製できる。そこでこのような異材接合を可能とする接合方法の一つとして爆発圧接が注目されている［1，2］。爆発圧接では衝突点速度の違いによって、接合界面の形態が異なる事が報告されている。我々の先行研究では、W-Cu二元系と同様に、金属間化合物を生成しないNb－CuとTa－Cu二元系の組合せで異材接合を作製し、衝突点速度が高くなる条件にて接合界面に中間層が形成し、その曲げ強度が他の衝突点速度の時より高い曲げ強度を有する事を明らかにしている。この衝突点速度は音速より速い速度の場合である。