鋳造解析を用いた生型自動造型ラインにおける鋳鉄異形管の歩留り向上への取組み

摘要

弊社は，北海道函館市に本社工場, 札幌市に札幌工場の2つの生産拠点を持ち，水道用ダクタイル鋳鉄異形管の専業メーカーとして，呼び径75～800mまでの製品を製造から塗装まで一貫して行っています。札幌工場の主要設備としましては，造型ではVプロセス造型，有機自硬性，生型自動造型の3ライン, 溶解は高周波炉2tX2炉，ショットブラストを始めとした各種後処理設備，自動溶射ロボットや粉体塗装設備を有しています．異形管という製品形状の特性上，湯回り不良や引け巣欠陥を生じやすい鋳物が多く, 鋳造方案の設計ではこれまでのノウハウに頼っているのが現状です。その為，不良対策等はなかなか結果に結びつかず遠回りしていたことも多くありました．そこで鋳込み作業の「見える化」や鋳造方案設計の技術継承を目的として鋳造解析ソフトウエアを導入し，運用を開始してきました。