ポリアクリルアミド高分子両性電解質（APA）含有液滴による揮発性有機化合物（VOC）除去に関する基礎的研究

摘要

近年，塗装工場や印刷工場から排出されている揮発性有機化合物（VOCs：Volatile Organic Compounds）による大気汚染が問題となっており，環境省より大気汚染防止法のVOC規制（2006年4月1日施工）1）が設けられている。従来の主なVOCの排ガス処理法（活性炭吸着法や触媒燃焼法など）は，装置が大型化してランニングコストが高くなる欠点がある。現在，アクリルアミド高分子両性電解質（APA：Acrylamide polyampholyte）吸着剤水溶液噴霧によるVOC除去技術が注目されている。　そこで本研究では，VOC処理法の中でも低濃度のVOCに対して有効な液噴霧法を取り上げ，噴霧液としてAPAsに着目した。そして, 小型VOC除去システムを構築するために，昨年度報告した一流体スプレーノズルの加えて様々な噴霧法の中から効率的な噴霧法を探索するための基礎的な検討を行った。