部品軽量化の為の製造技術とシミュレーション1．自動車骨格用薄板プレス部品の高周波焼入れによる部分強化技術

摘要

近年、自動車の車体骨格部材は、安全性能と環境性能の両立の為に、プレス部品の強化に対する要求が高まっており、今後も軽量化と安全性能の向上の要求は厳しくなっていくと予想される。主だった技術としては、強度の高い材料を冷間加工プレスで加工する方法、成形を熱間加工とし強度向上をする熱間加工のような部品全体を強化する技術がある。部品全体の強化技術を用いて構造体としての強度など最適化を進めていくと部品の結合位置などを変更する必要が出てくることが予想される。しかし、部品の構成単位を大幅に変更することは生産設備の大幅な変更が必要となるため容易ではない。また、構造部材として考えたときに部品全体を強化するだけではなく、必要な部位に必要な強度や剛性を付加したいという要求も考えられる。