スマートGIS機器監視システムの実用化

摘要

近年，高経年化した変電設備が増加しており，それに伴つて，これまで以上に保全業務の負担増加が懸念される。一方，省エネルギーの進展や再生可能エネルギーの導入等により送配電事業を取り巻く環境は大きく変化しており，限られた資源で効率的な保全業務を行うため，業務の省力化が強く求められている。現在，変電設備の保全は，定期的な点検（TBM）から機器の状況に応じた状態監視保全（CBM）へと移行しており，巡視点検業務の合理化が図られているが，更にセンサ等による常時監視が実現することで，設備の信頼度向上とともに保全業務の更なる省力化が図れる。今回，これらの常時監視が可能なスマートGISの実現のため機器監視システムを開発したことから，本稿では，その概要について報告する。