電子機器内部の電磁界強度測定法の握案

摘要

近年、電子機器から放射される電磁ノイズが問題となっている。そこで、様々なノイズ抑制部品が用いられるが、適切な対策を施すには、部品の挿入位置などを検討するために、機器内部の電磁界分布を把握することが求められる。一方、我々は電磁波を吸収し発熱する幕（電磁波吸収幕）の温度変化を赤外線カメラで撮像することにより、電磁界強度分布を測定する装置を開発している。本装置では、電磁界強度分布を設置した幕の温度変化として観測することで、波源の近傍でも測定対象である電磁界を乱すことは少なく測定できる。しかし、上記のような電子機器内部の電磁界評価の場合、幕の温度変化を観測するための赤外線カメラを機器内部に設置することは難しい。そこで、金網を通して温度分布を観測する手法を用いれば、機器の外に設置した赤外線カメラによって機器内部の幕温度変化の観測が可能である。