各種タイヤ条件でのWLTCモード走行損失特性とその燃費影響に関する解析：車両走行モデルに基づく先進タイヤ試験機でのモード損失測定と燃費推計への応用

摘要

地球温暖化の抑止が世界的に求められており，わが国もCO_2の排出削減は喫緊の対策課題である.国内のCO_2総排出のうち自動車分は約15%とされ，燃料消費を削減する施策が極めて重要となる.その一環として個別車両のモード燃費値が公表され，低燃費車の性能競争と普及を支えている.転がり抵抗の小さいエコタイヤの普及も進hでおり，燃費向上に対する優位性がアピールされている.一方，現行の燃費試験法に則してエコタイヤによる燃費改善効果を評価する場合は，基準とするタイヤと対象のエコタイヤを同一車両の全輪に各々装着して，試験路上での惰行試験(走行抵抗測定）を行い，この負荷条件（目標走行抵抗）を設定したシャシダイナモメータ上で燃費モード試験を行って，タイヤ違いによる燃費差を測定する必要がある.