C型慢性肝炎の肝線維化ステージ予測に適する特徴量の検討

摘要

C型慢性肝炎は長期的な肝細胞の破壊と再生によって肝臓の線維化が進行し，最終的に肝硬変や肝がhとなる恐れのある病気である．その進行度合いは，F0～F4の5段階から成る肝線維化ステージで表され，侵襲な検査である肝生検で調べられる．病状把握と治療のためには，非侵襲な検査である血液·尿の検査値時系列を用い，肝線維化ステージを予測することが望まれる．しかし，検査値時系列からどのような特徴量を抽出して用いるべきか明らかではなかった．本研究では，肝線維化ステージ予測に有効な特徴量として，LPCケプストラム，平均，標準偏差の組み合わせを提案する．そして，病院で蓄積された検査値履歴データセットを対象とし，提案する特徴量の組み合わせの有効性を検証する．実験では，個々の特徴量，LPCスペクトルの代替となるDFTスペクトラム，従来研究で用いられた波形，および，これらの組み合わせも加えて比較評価する．