上肢・認知機能訓練用e-Peg の開発

摘要

我が国では現在，高齢化が急激に進hでおりさまざまな疾患に罹患する高齢者が増加している．厚生労働省によると脳梗塞などの脳血管疾患の治療や経過観察，リハビリテーション（以下，リハビリ）等のために通院している患者数は 2017 年時点で112 万人と推計されており，今後も増加傾向にある[1]．このように，罹患後に何らかの後遺症を残したまま在宅生活を送る患者が多い状況にある．脳血管疾患後には多岐にわたる症状を呈するが，大きく2 つに分類すると，注意や記憶といった認知機能低下と，上肢や下肢の運動機能低下がある．