蓄熱システムのIEC 61850 情報モデルの国際標準化状況

摘要

国内において，分散型電源や需要設備を活用した調整力の確保に関する検討が進められている。調整力を提供する需要設備の一つとして，蓄熱システムが注目されている。例えば，業務・産業部門の蓄熱式空調システムのピークシフト容量は，2016 年度の時点で約336 万kWと集計されており，需給調整市場における三次調整力②に対応する商品となることが期待される。調整力として活用する場合には，オンラインでの指令・制御に対応する必要がある。このため，国内における蓄熱システムの典型的な利用方法（ユースケース）や，それに対応する通信の仕様が，JEC-TR 59001 にて示されている。