密度関数法を用いた気液二相流体解析

摘要

本研究の目的は，種苗生産用水槽内の流れを数値計算によって定量的に予測し，その基礎的知見を水産学や種苗生産技術者へ提供することである．近年，乱獲，自然環境の変化および自然災害等により，日本の魚介類の漁獲量は年々減少し，捕る漁業から栽培する漁業へとシフトしつつある．ところで，種苗生産現場では，水流を発生させる空気（気泡）の通気量を音や目視などの経験と勘で調整している．もし，通気設定を少しでも誤れば，仔魚の大量死滅を招く可能性があるため，基本情報となる通気量と流れ場との関係を明らかにする必要がある．