3J02 クアッドロータの空力特性に与えるロータ間隔とプロペラ形状の影響

摘要

近年，事故・災害等が発生した際の情報収集やインフラの保守作業等において，人的リスクの低減や作業の高効率化を図るために，カメラやマイクロフォン等様々な機能を搭載した小型無人飛行体(UAV : Unmanned Aerial Vehicle) の需要が高まっている．小型無人飛行体としては，滑走路が不要で垂直離着陸やホバリングが可能な回転翼機がよく用いられ，ヘリコプタが代表的な回転翼機である．しかし，ヘリコプタは空中での水平移動や方向転換をする際にメインロータのピッチ角を変える機構が必要であるために，構造が複雑になってしまい，小型化には不向きである．そのために，ロータの回転速度制御のみで空中での移動や方向転換が可能であり，機体の構造が単純なために小型化が容易なマルチコプタに注目が集まっており，本研究ではマルチコプタの中でも機体に4 つのロータを搭載したクアッドロータに注目した．