住民活動が創る河川景観の特徴: 盛岡市中心市街地を流れる中津川を事例に

摘要

本研究は住民活動が地域固有の景観づくりへ寄与していることを示すため、中津川の景観の特徴、中津川で行われる住民活動が創る景観を明らかにした。はじめに中津川の景観の特徴を景観写真の撮影季節、視対象、視点場から明らかにした。その結果中津川の景観の特徴は、動的視対象と季節変化が多様な景観であること、中津川が景観の地となり人や建造物が図となる景観である事が明らかになった。次に中津川で行われる住民活動が創る景観を明らかにするため、市民団体および町内会へヒアリング調査を行つた。その結果、住民活動は景観の地の向上および季節の風物詩づくりへ寄与している亊を明らかにした。また住民活動は成果の景、人の景、四季の景を形成している事を明らかにした。以上で明らかにした中津川の景観の特徴と住民活動の関連から、住民活動が季節固有の視対象をつくり景観の季節変化を形成している事、景観の地として中津川を特徴づけている事を示し、住民活動が景観の特徴を形成している事を明らかにした。