屋外環境下における開口部の日射熱取得率の測定法に関する研究その5 熱量計測定法と熱流計測定法による測定結果の比較

摘要

本報その5 では，屋外環境下における開口部の日射熱取得率の測定法に関して新たに試作した測定装置を用いてガラスだけでの日射熱取得率の測定を熱量計測定法と熱流計測定法のそれぞれで行い結果を考察した。その結果，熱量計測定法での測定においては，日射熱取得率の計算値に対して測定値が小さく最大0.20 程度の乖離が生じた。ラジエータ出入口での冷媒の温度測定の精度に課題があり同一製造ロットの白金測温抵抗体に切り替えることによって温度測定の改善が確認された。熱流計測定法での測定においても，日射熱取得率の計算値に対して測定値が小さく最大0.05 程度の乖離を生じた。上面の冷却パネルの故障による冷却能力の低下が要因の一つであると考えられる。次報その6 では，ガラスだけの測定で比較的良好な結果が得られた熱流計測定法による測定装置を用いて行った日射遮蔽物を付属した場合の開口部の日射熱取得率の測定結果について報告する。