The Role of State-Owned Bank in China : Lessons from the Japanese Main Bank Systems

摘要

戦後日本の財閥が解体された後、中小企業間の系列化、旧財閥系の大企業間の結合関係としての株式の「相互持合い」が始まった。その中でメイン・バンクが重要な役割を果たした。後に、青木昌彦は「状態依存的ガバナンス」と言い、菊澤研宗はエージェンシー・コストを節約する効率的ものとして、メイン・バンクによるガバナンスを高く評価した。中国の研究者らはコーポレート・ガバナンスを「公司治理」と呼び、株式会社化した国有企業に対するコーポレート・ガバナンスのあり方が模索された。しかし、中国の銀行の発展の経緯を見ても、銀行の国有企業に対する役割を見ても、政府なしに銀行と国有企業の関係を論ずることはできない。