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【2h】

電子機器の静電気放電に対するノイズ耐性試験法における放電現象とその特性解析

机译:电子设备静电放电耐噪测试方法中的放电现象及其特性分析

摘要

帯電した人体から発生する静電気放電(ESD: Electrostatic Discharge)の電子機器に対する電磁ノイズ耐性試験は,国際電気標準会議(International Electrotechnical Committee:IEC)IEC 61000-4-2(以下,国際規格)で規定している。このESD試験は,人体の手に持った金属物からのESDが,卓上又は,床置きの電子機器に影響する現象を模擬している。人体からの実際のESDは,空気中のギャップを介した火花を伴う気中放電となるが,気中試験は,周囲の温度・湿度条件,接近速度,人体側の金属物の形状及び放電対象の形状,また表面の粗さ・汚染度などの影響により,放電が安定しないことが知られている。このため国際規格では,1989年の改訂で,電子機器の金属部分へのESD試験は,予め放電電極を接触させてESD発生器内部のリレースイッチをオンすることで,人体相当の静電容量を充電したコンデンサに蓄えた電荷を注入する接触放電を主とした試験方法を規定した。この試験方法は,ESD試験の合理性及び試験再現性の観点では優位な方法であるが,実際に帯電した人体からの気中放電でのESD 現象とは異なる試験器仕様及び試験方法が規定され,また限定された条件での試験を実施している。本論文では,帯電人体から発生する ESD が電子機器に影響する現象を確認し,その現象を基に国際規格で規定する接触放電及び気中放電で起こる現象を実験により差異を明らかにし,分析することで,ESD耐性試験の課題を提示することを目的とした。はじめに規格で規定する接触放電と気中放電での放射電磁ノイズ特性を測定し,そのノイズの発生メカニズムをモデル化し,発生タイミングとそのノイズ振幅特性を解析した。測定及び解析結果から,規格で規定する試験方法は,実際の帯電人体からのESD 現象より過度又は過小なESD 耐性を評価する可能性があることが明らかになった。これは,人体からのESDは,気中放電となるため,印加電圧の上昇と伴に,電磁ノイズは増大するが,ある電圧より弱まる傾向を確認した。このことは印加電圧に一次比例する接触放電の現象とは異なる。また充電及び放電を制御する内部リレースイッチのタイミングで,ESD放電とは異なる周波数成分をもつ電磁ノイズの発生とその特性が明らかとなった。更にこれらの電磁ノイズを低減する新しい制御シーケンスを構築し,その低減効果を実証した。つぎに,国際規格で規定する接触放電の特異現象として,接触時の不良に起因する微小ギャップを伴うESD発生器からの放電電流の測定によって,規格で規定する放電電流より振幅で2 倍程度増大し,立ち上り時間で5 倍程度短縮する特異現象を発見した。国際規格で規定する接触放電での印加電圧2 kV~8 kV及び微小ギャップの距離を30 μm~1000 μmとして,この2つのパラメータに対する放電電流の特性を明らかにした。その結果,非常に複雑な特性を示すことがわかった。更にこの微小ギャップを介した接触放電の特異現象に対する回路モデルを提案し,この放電電流現象が発生する原理推定をおこない,火花抵抗を考慮した計算式による放電電流を増大させる機構の解明を試みた。最後に,帯電人体が手にもったドライバーなどの金属棒から発生するESDを想定した国際規格の試験では想定していない人体に装着するウエアラブル電子機器のESDのストレスを放電電流の測定により評価した。ウエアラブル電子機器を想定した金属電極を人体の頭,上腕及び,腰に取り付け,更に手にもった金属棒からの各部分から発生する放電電流を測定し,国際規格での放電電流と比較した。この結果,人体の胴体部分からの放電電流は,規格で規定する放電電流より,最大値で数倍高く,波形エネルギーで最大5 倍大きくなり,また頭,上腕,腰部の胴体部分に近い部位での放電電流の減衰時定数が,国際規格のESD発生器及び手からの放電電流より1/4 程度短縮することがわかった。この現象より,国際規格で定める150 pF,330 Wの人体静電容量・放電抵抗から発生する放電電流とは大きく異なり,既存のESD試験では対応できないことが明らかとなった。この波形エネルギー及び放電電流の減衰時定数から人体各部の静電容量及び放電抵抗値を推定した。その結果,腰部の静電容量が一番大きく,頭,上腕及び腰部の放電抵抗は,国際規格の1/3程度であることが推定できた。この値を更に検証するため,人体各部に金属電極を取付けたときの人体静電容量及び抵抗の推定をS パラメータのS11測定により実測し推定値の有効性を確認した。これらの研究により,つぎの結果が得られた。 国際規格のESD試験では,不要かつ特性の異なる電磁ノイズが発生し,電子機器は,自然界での気中放電とは異なる電磁ノイズに曝される。 国際規格で独自に規定する接触放電では,試験方法の誤りや,試験対象の状態によっては,過度なESD試験を実施する可能性があり,その現象は複雑な機構からなっている。 人体装着するウエアラブル電子機器のESD耐性試験は,国際規格で規定するESD試験方法では,対応できない。このことより,自然界で発生する帯電人体からの電子機器に対するESD現象と国際規格で規定しているESD 発生器およびESD 試験方法においての相違点,規定できていないESD現象及び接触放電の課題を明らかにした。これらの課題を今後の電子機器のESD耐性試験に提唱する。
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