Effectiveness of 5-fluorouracil combined with hormones in low dose as a basal treatment for prostatic carcinoma

摘要

5-FUをホルモン剤(estrogenあるいはprogesterone)の少量と併用することの基調療法としての有効性をホルモン剤の大量投与の場合と比較した.5-FU 1日200 mgとgestagen (allylestrenolあるいはchloromadinone acetate)1日50 mgとの併用をestrogen (hexestrol) 1日60 mgと無作為分類した30名の未治療前立腺癌患者において比較したところ,上記併用群における再燃率は20%,平均有効期間は69ヵ月,5年生存率は73%であったが,大量のestrogen治療群の再燃率は60%,平均有効期間は43ヵ月,5年生存率は55%であった.再燃時における付加療法に対する反応性は両群においてほぼ半数にみられ,それらでは再び緩解が得られた.次にすでにhexestrol 1日60 mg投与により2年以上緩解状態にある26名の前立腺癌患者において5-FU 1日200 mgとhexestrol 1日30 mgとの併用群と,hexestrol 1日60 mg群とを比較したところ,両群における再燃率はそれぞれ43%と50%,平均有効期間は56ヵ月と52ヵ月,5年生存率はともに59%であり,いずれも有意差はなかった