光16QAM符号識別用光導波路回路における最大値識別の提案

摘要

現在実用化されているルータでは、パケット処理の多くは、電気処理により行っており、基幹系ネットワーク上で光伝送を用いても、ルータ等の中継器を通過するためルータとしてのスループットは、その処理速度に依存する。ネットワークのさらなる大容量·高速化，省電力化を実現する上で、ボトルネックとなってくる。そこで、大容量かつ低電力消費高速な次世代のフォトニックネットワークを実現するためには、ルーティングの光処理技術が重要となる。光ラベル情報に基づいてルーティングするフォトニックラベルルーティングにおいては、光ラベルの分離、又は、抽出を行う光ラベル／データ分離回路、ラベル情報の識別、及びラベルの更新に伴う書き換え等の光学的処理が必要となる。本研究では、その中でもフォトニックラベル識別を対象としている。我々は、以前に最小強度で識別する光QAM符号識別回路を報告している。本報告では、QAM符号を最大値で識別が可能となる回路を提案し、理想的な光回路を仮定し理論解析を行う。