加齢の影響が大きいGabor特徴成分を用いた顔画像からの年齢層の推定

摘要

研究の目的は「顔画像から人物の年齢層を推定すること」である．年齢層の推定は，マーケティング分野やセキュリティ分野など，様々な分野に応用が可能である．本研究では，顔画像に対してGabor特徴を用いて特徴量を抽出し，年齢層推定を行う．本研究における基本的な方法を以下に示す．まず，実験に用いるデータベースの平均顔に対して特徴点を配置し，その特徴点からGabor特徴を抽出した．特徴量は膨大な次元となるので，主成分分析を施して次元圧縮を行い，識別辞書と未知サンプルとのユークリッド距離を用いて，年齢層の識別を行った．実験には，10代から60代の顔画像データを使用し，Leave-One Out法によって識別性能を評価した．また，人に顔画像から年齢層を判断させる心理評定実験を行った．本研究では，年齢層推定実験の結果と実際に人が判断した年齢層との比較を行う．