サッカー映像におけるパス可能領域の高精度な推定手法に関する検討～選手配置の時刻変化を導入した新たな評価関数の定義

摘要

これまで我々は，サッカーにおいて最も基本的な戦術の一つであるパスに注目し，フィールド上の選手配置に基づいてサッカー映像からパス可能な領域を推定する手法を提案した．一般にパスは，シュートなどによって得点し易い場所へボールを移動させることを目的として行われるが，これまでの手法では，ボールを奪われずに見方選手に渡すことが可能な領域を推定するにとどまっていた．そこで，本稿では，複数時刻の選手配置を用いることで，得点のために有効なパスが可能な領域を高精度に推定する手法を提案する．本稿の最後では，実験によってその有効性を確認する．