フェムトセル基地局におけるアンテナ数及び利用可能なチャネル情報に応じた隣接セル端末への干渉低減法

摘要

フェムトセル基地局（FBS）は室内カバレッジを増大させる技術として近年注目を集めている．しかしながら，FBSはマクロセル基地局と同一の周波数帯域を利用するため，FBSをマクロセル内に設置するには，マクロセル·フェムトセル間の干渉やフェムトセル間の干渉を制御する必要がある．本稿では，許可されたユーザのみアクセス可能であるCSG （Closed Subscriber Group）FBSがマクロセル内に複数展開される環境において，送信電力制御およびビームフォーミングを用いたFBS周囲の端末への干渉低減法をFBSの送信アンテナ数およびFBSで得られるチャネル情報に応じて提案する．計算機シミュレーションにより，マクロユーザおよびフェムトユーザを共に含む全体ユーザにおける信号対干渉雑音電力比（SINR）の累積分布関数（CDF）下位5％値を改善するのに提案法が有効であることを示す．