近紫外励起用La{sub}2O{sub}2S:Eu蛍光体の作製

摘要

白色LEDは電球や蛍光灯と比較して，低消費電力であり寿命も長いといった特性から，次世代の照明として期待されている．La{sub}2O{sub}2S:Euはブラウン管(CRT)用赤色蛍光体として有名であり，La{sub}2O{sub}2S:EuのO/Sの比を変化させることで，近紫外励起で良い発光を示す可能性があると示唆されている．そこで，本研究は近紫外励起用赤色蛍光体として，電子ビーム(EB)蒸着法を用いてLa{sub}2O{sub}2S:Euの薄膜を作製し，熱処理条件を変化させることでO/Sの比率を変化させ，La{sub}2O{sub}2S{sub}2:Eu薄膜の作製を目的として行った．その結果，La{sub}2O{sub}2S:Eu粉末から薄膜を作製し，Ar雰囲気中で急加熱することによりLa{sub}2O{sub}2S{sub}2相が作製された．この薄膜の励起スペクトルは307nmに鋭いピークと280nm付近にブロードなピークとが確認された．発光スペクトルは，617nmにピークが確認された．