下りリンクSpread OFDMブロードバンド無線アクセスにおけるQoSに基づく遅延を考慮した周波数スケジューリングの効果

摘要

本報告では，下りリンクSpread OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing)無線アクセスにおいて，許容遅延の異なる実時間(RT: Real Time)型，非実時間(NRT: Non-Real Time)型のトラヒックが混在する条件下で，遅延時間に応じた優先度を考慮した場合の周波数スケジューリングの適用効果をRTトラヒックユーザの所要パケットロス率(PLR: Packet Loss Rate)に対する劣化率(Outage probability)特性，NRTトラヒックユーザのスループット特性の観点から評価した．本評価では，チャネル帯域幅は100MHzとし，周波数帯域の分割数は，B{sub}(Freq)=1, 16, 64とした．シミュレーション結果より，r. m. s. (Root mean square)遅延スプレッドσ＝0.34 μsecの48パスモデルを用いたとき，B{sub}(Freq)=1（周波数スケジューリングなし）の場合に比較して，RTトラヒックユーザの所要残留PLRが10{sup}(-3)以上となる劣化率をB{sub}(Freq)＝64(16)で約50％(30％)以上低減し，かつNRT トラヒックユーザに対するセクタスループットをB{sub}(Freq)＝64(16)で約30％(10％)増大できることを明らかにした．