ビーズミルを用いた過分散させない分散技術

摘要

粉体を媒体中に分散して分散系を得る場合，①濡れ（粉体表面を気－固界面から液－固界面に変える），②微細化（凝集して二次粒子化した粉体を一次粒子に解砕する），③安定化（解砕した一次粒子の再凝集を阻止して安定化をはかる）の三つの要因を満足させる必要がある。本資料で解説する過分散は主に微細化の過程で起こり，とくに顔料#12539;インキの諸物性を著しく低下させることで知られている。 微細粉体を調製する場合，その方法には固相反応や液相反応等の方法がある。しかし，ほとんどの場合，一次粒子が多数寄り集まった凝集体として得られるため，分散機を用いて機械的に分散するのが一般的である。