抵抗性台木および各種土壌消毒の併用による トマト青枯病に対する防除効果

摘要

Ralstonia solanacearumによって弓Iき起こされるトマ ト青枯病は，全国的に発生が問題となる土壌伝染性病害 である。本菌に感染した植物体は，発病すると急速に萎 れ，最終的に枯死に至り（堀田、 土屋，2012);回復は 見込めない。トマト栽培圃場では，本園での青枯病の被 害を最小限に抑えるために，主に促成作型において，太 陽熱消毒や米ぬか，ふすま等の有機質資材を用いた土壤 還元消毒および化学農薬による土壌くん蒸消毒が実施さ れている。しかしながら，本菌は表層からlmほどの 深層土壌にも生存するため（小玉ら，1984),これらの 技術だけでは防除効果が不十分となることが多い（山口 ら，1987;井上'中保，2019)。そのため，トマト青枯 病に対しては，抵抗性台木の利用も含めた総合的対策が 必要となる。