アウェル小体様細胞内封入体を認めたCD19( + ), CD56( - )骨髄腫

摘要

症例は81歳,女性。夜間下血あり，同日当院救命セン ター受診。出血性胃潰瘍の診断にて消化器内科入院。入院後 検査にて単クローン性高γグロブリン血症認め,骨髄腫疑い にて当科紹介受診。IgG 4,841 mg/dl, IgA 29mg/dl, IgM 9 mg/d/o免疫電気泳動ではIgG-K型もM蛋白を認めた。骨 髄穿刺ではアウェル小体様細胞内封入体を有する特異な形質 細胞51.0認めた。表面形質はCD19( + ), CD56(-)で あった。骨髄腫にアウェル小体様の針状封入体が見られるこ とは稀であり，さらに細胞表面形がCD19( + ), CD56(-) を呈することは極めて稀である。CD19( + )骨髄腫は一般的 に予後不良とされている。CD19( + )の骨髄腫が存在するこ とに留意する必要があると考えられた。