腎機能異常，検尿異常 血尿のマネジメント

摘要

健診にて尿検査陽性である場合は，尿路悪性腫瘍および糸球体腎炎の可能性を検討する ことが重要である.血尿は一過性であることも多く，また尿定性での潜血反応は偽陽性のこともあるため，まずは尿沈査を含む尿検査の再検を行う.偽陽性の原因としてはミオグロビン尿，ヘモグロビン尿，アルカリ尿，低張尿，濃縮尿などがある.逆にビタミンCの補充などをしている場合は尿潜血が偽陰性になることがあるので注意が必要である.日本では血尿の定義を>= 5RBC/HPF (アメリカ泌尿器科学会などでは>= 3RBC/HPFとされて いる）としている.再検で血尿を認めない場合は6週間間隔で尿検査を3回行い，すべて で血尿を認めなければフォロー終了とする.