高機能化や独自技術の深化を進め拡販に注力する紙パの研究開発2

摘要

前号に続いて製紙関連各社の研究開発活動を取り上げる。繰り返しになるが、株式を公開·上場する製紙関連企業14社の2021年度に支出した研究開発費用の総額は前年比△0.7％、金額にして3億円減となる336億7,900万円だった。14社合計ベースの対売上高比率は前年度と同率の0.58％で、個社ベースでみると、業績の好不況の影譬もあってか、前年比プラスで推移した企業は全体の半数以下にとどまった。研究開発の内容は、基幹事業における主力素材などの高機能化をはじめ、環境配慮型製品の開発、独自技術の深化、品質向上と並行してのコストダウン——など。また、研究開発の具体的成果となる新製品の上市も進むなど、各社の活発な取組みが目立つ。