焼入鋼、鋳鉄、及び焼結合金加工用の最新CBN材種

摘要

cBN（立方晶窒化ホウ素）はダイヤモンドに次ぐ硬度、熱伝導率を有し、鉄との反応性が低いという特長をもつ。cBN粒子にセラミックス、もしくは金属結合材と混合し、焼き固めたcBN焼結体（以下、CBN）は、自動車部品などに用いられる高硬度鋼や難削鋳鉄、焼結合金を加工する工具材料として、適用範囲を拡大してきた。最近の製造現場では、部品加工の多様化に伴い、変種変量生産に対応できるフレキシブルな生産体制が求められ、研削から切削加工への移行が進んでいる。さらに、グローバル化により競争が激化する中で、部品の付加価値を高める加工方法の探求も行われてきた。本稿では、部品の高付加価値化に貢献する焼入鋼、鋳鉄、及び焼結合金加工用の最新CBN材種を紹介する。