間質性肺炎で発症し特異な形態を示し治療抵抗性 であったCUNT1-MYB融合遺伝子急性白血病の 1例

摘要

症例は初発時4歳の女児である。咳嗽,発熱,発疹を主訴 に近医で間質性肺炎と診断されプレドニゾロンで治療されて いた。再燃のため当院に紹介された。血小板数減少を呈し， 骨髄検査を受けた。約30%を占める，ランゲルハンス細胞 に類似した異型細胞の集塊が認められた。フローサイトメト リー法では異型細胞はCDla, CD15, CD33, CD56, CD65, HLA-DRを発現していた。核型は46,XXであった。急性単球 性白血病と診断された。化学療法を受け寛解となったが診断 後13ヶ月後に骨髄に再発した。化学療法により寛解となっ た後に造血細胞移植を受けたが，移植後8ヶ月後に骨髄に再 発を来し,移植後17ヶ月後に原病死した。初診時の検体の transcriptome解析を実施したところ,CLINT1-MYB融合遺 伝子が認められた。近年MYB関連融合遺伝子陽性急性白血 病が報告され，特異な病型との関連が論じられている。