近海かつお一本釣漁業の漁獲物搬出作業における 軽労化支援ス一ツの効果

摘要

近海かつお一本釣漁業の漁獲物陸揚げ作業では，乗組 員が魚倉内に入り，漁獲物を両手で把持して甲板上の 乗組員にわたす作業が，長時間にわたって繰り返され る11。漁獲物を把持する際に魚倉内の作業者がとる上半 身の前傾や下肢の中腰などの姿勢は，作業者の筋骨格系 に大きな負担を与え，腰痛などの原因になると考えられ ている2このような作業については，その方法の改 善が求められる。身体負担の大きい作業を改善する一つ の方策として，機械設備等の利用がある。しかし，近海 かつお一本釣漁船の魚食ハッチロは一般に狭く，機械設 備等の導入による改善は困難である。2020年7月21日受付，2020年10月29日受理