濾胞性リンパ腫白血化に対してG-CHOP療法が著効した1例

摘要

【症例】56歳,女性。【現病歴】20XX-1年に頸部リンパ節 腫脹を自覚,20XX年10月検診にて白血球増加を指摘され, 当院血液内科を紹介初診した。受診時白血球数は167,000/μl と著増し,うち形態異常を伴う成熟リンパ球が91.5%を占め ていた。右腋窩リンパ節生検から最終的に濾胞性リンパ腫 gradelの白血化と診断した。CHOP療法を導入し,リンパ 節病変は著明に縮小したが末梢血中の腫瘍細胞は残存した。 2コース目よりオビヌツズマブを併用したところ,速やかに 末梢血中の腫瘍細胞は消失し正常造血の回復が得られた。化 学療法計6コース施行後のPET/CTでmetabolic CRを確認 した。【考察】Hyperleukocytosisを伴う濾胞性リンパ腫白血 化の症例は稀である。オビヌツズマブを濾胞性リンパ腫白血 化の症例に使用した報告は調べた限りではなく,貴重な経験 と考えられ報告する。