持続可能な社会の実現と安心·安全·快適性を両立させるものづくり力の強化

摘要

昨今の急激な社会環境の変化による社会課題の多様化に対して，三菱電機は持続可能な社会と安心·安全·快適性の両立の実現に向けたものづくり力の強化に取り組んでいる。当社の生産システム本部は，品質第一の精神を前提として，商談·受注，調達，生産，出荷，販売·据付け·保守サービスのSCM（Supply Chain Management）全領域における当社グループ全体でのトータルL/T（リードタイム）短縮を意識した改善，マーケティング·製品企画，開発設計，試作評価，生産準備，生産のECM（Engineering Chain Management）全領域での最適ものづくりを追求した改善を推進している。さらに市場·環境からのフィードバックによって，市場変化に俊敏に追従できるものづくりのあるべき姿に向けた継続的な改善を推進している。2002年から行っているJIT（Just In Time）改善,調達-生産-保管-販売に至るまでの物流やプロセス管理でのロジスティクス改善，製品の開発·競争力の強化や企業体質の強化につながるVE·標準化，ソフトウェアの高品質化と生産効率化を目的としたソフトウェア生産改善などの全社SCM/ECM改善活動に取り組んでいる。今後は，業務効率·生産性の向上を目的とした社内業務DX（Digital Transformation）化，生産現場のIoT（Internet of Things）化を推進し，これまでの設計資産やノウハウを体系化/標準化して情報共有できる仕組み，各製作所/拠点が自律的に製品開発に活用できる改善効果の見える化ツール等を提供し，継続的な改善と経営基盤の強化を図っていく。