省人化·非対面ソリューションを実現する多用途移動ロボットシステム

摘要

人手不足，少子高齢化の社会課題に対して求められているDigital Transformation（DX：進化したデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革する）を，多用途移動ロボットの活用で実現することを目指している。このロボットは，自律的に作業を行いつつ状況次第で人が介入して遠隔操作することで，定型作業だけでなく非定型作業への対応を可能にする。ユースケースの例として，ホテル業務の省人化を実現する“業務ピークを考慮したホテル業務支援”時間的·空間的制約にとらわれない“対面を実現するロボット操作遠隔勤務”を想定している。今回，Proof of Concept（PoC）設計·構築·評価，顧客からのフィードバックによる検証のサイクルを繰り返して，顧客受容性と技術的実現性を高める第1段階として，ユースケースを眼定した実証を実施した。今回の実証では三菱電機製アーム型協働ロボットMELFA ASSISTAと協調した食器配膳と，ビデオ通話を活用した遠隔地コミュニケーションの役割を兼ねる多用途移動ロボットシステムを開発した。この多用途移動ロボットシステムはDX，スマートシティをテーマとした三菱電機のソリューションを展示する場である“XCenter（クロスセンター）”に展示し，顧客からのヒアリングを実施中である。今後は得られた知見を生かして，PoCのサイクルを繰り返すことで顧客受容性の高いソリューションを実現する。