アルミニウム接合方法の応用について

摘要

アルミニウム接合は鉄·鋼と比べるとやや難しい点があるが，工業的に問題なく接合できることが8月号，10月号を通じてご理解頂けたと思う。本講座ではアルミニウム接合が応用された溶接製品を適用分野に分けて紹介する。アルミニウム製の溶接構造物が本格的に製作されるようになったのは，イナートガスアーク溶接技術（ティグ，ミグ）が日本に普及し始めた1950年頃からである。高度成長期に伴い建築·土木の構造物（水門など）や貯蔵構造物（タンク類）が製作された。特にアルミニウムは軽量で低温特性に優れることからLNGタンクへの適用が進み，1971年にはLNGタンクの製造が始まり1982年には国産初のLNGタンカー「GORLAR SPIRIT号」が建造されて，その後，多くのLNGタンカーが重工メーカで製造されている。