ベビーケア製品の安全性評価へのin vitro法の適用

摘要

化粧品の安全性を評価する伝統的な方法として，産業界ではDraizeウサギ眼刺激性試験およ び皮膚刺激性試験が広く用いられている。しかし，施設間の差が大きいため，産業界では大きな疑問が生じていた。さらに，世界的な動物愛護運動の活発な展開に伴い，先進国では「3R」キャンペーンが展開され，さまざまなin vitro代替法が登場している。ヒトの角膜の構造に似ていて，透明で完全な血管系をもっている，受精鶏卵漿尿膜試験(HET-CAM)は中期SPF卵胚における漿尿膜（CAM)の特性を利用している。再構築ヒト表皮モデルは生体内で見られるヒト表皮と組織学的に類似した正常なヒトの角化細胞で構成されており，コラーゲンマトリックス上で培養される。また，従来の眼刺激性テストに代わる三次元のヒト角膜構造を再構築した2種の試験法が存在する。