病院外来から在宅医療へのケア移行 いつどのように行う？

摘要

筆者の勤務する南奈良総合医療セン夕一は地域の医療を支える公立基幹病院である.急 性期医療を象徴するドクターヘリの基地病院でありながら，機能強化型の在宅療養支援病院として積極的に訪問診療を展開するユニークな病院である.原稿執筆時点で2名の在宅 医療専門医/指導医を含む13名の総合診療医が在宅医療に直接かかわり，診療件数は年間 延べ約2,500件，自宅看取りも年間100件近くを数える.筆者はこの病院の「外来診療医」 であるとともに，在宅医療を現場で実践する「在宅医療専門医/指導医」でもある.今回は， 外来医と在宅医の両者の"気持ち"を踏まえつつ，『病院外来診療医の視点』から執筆した. 本稿が，"患者や家族のためにスムーズな在宅移行を実践したい"と願う方々のチカラになれぱ幸いである.