近年,国連のSDGs(Sustainable Development Goals)に代表されるように,各所で持続可能性に対する関心が高まっている。その中で,三菱電機では多種多様な電力機器を製造しており,エネルギー分野でも持続可能な社会に向けて電力流通システムの開発に取り組んでいる。従来の電力用変圧器では,内部の絶縁油として,有限な資源である石油由来の鉱油が主に使用されてきた。一方,世界的に,環境配慮及び防災性の観点から,植物を基材にした絶縁油(以下“植物油”という。)の適用が進んでいる。当社では,植物油を使用した三菱植物油入変圧器"MELCORE-NEO"を2016年に開発し,次世代の変圧器として公共施設,産業,交通分野への市場投入を進めている。本稿では,MELCORE-NEOの特長,最新の技術動向及び適用事例について述べる。
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