悪性リンパ腫の再発経過中にneurolymphomatosis を呈した1例

摘要

【症例】77歳,女性。【現病歴】200X-6年にB細胞性リン パ腫stage Iと診断され,R-CHOP療法3コース+放射線療 法にて完全寛解となった。201X年に多発肝浸潤を伴い再発 し,R-CHOP療法を計6コースを施行され再び寛解に至るも,202X+1年5月より左手指のしびれが出現した。同年 12月に多発リンパ節腫大が出現し,腋窩リンパ節生検にて リンパ腫再発が確認された。R-ICE療法を4コース行い,神 経症状は改善しPET/CTにて寛解となった。しかし治療終 了から3ヶ月後,右手指のしびれが再燃し,精査のMRIに て右腕神経叢の神経肥厚を認め,リンパ腫の浸潤が疑われ た。左鎖骨上窩リンパ節生検にて再発の診断に至り, GCD-R療法を導入した。【考察】Neurolymphomatosisは稀 な疾患とされ,今回再発経過中に同病態を複数回呈した症例 を経験したため報告する。